日本のてっぺん!稚内・利尻・礼文まるわかりガイド
宗谷海峡を中心にオホーツク海と日本海に面している日本最北の地、稚内。日本百名山に数えられる利尻山を有し、絶品の生ウニ丼が楽しめる利尻島や、"花の浮島"と呼ばれ約300種類もの花が咲き乱れる礼文島など、自然景観もグルメも思う存分に楽しめるスポットが目白押し!
初めて訪れる方にもぴったりの、稚内・利尻・礼文の定番・王道の名所をたっぷりとご紹介いたします。
北の最果ての地「稚内」
オホーツク海と日本海に挟まれた最果ての地、稚内。日本最北の岬「宗谷岬」があることで有名ですが、雄大な自然の造形が美しい「宗谷丘陵」や白い貝殻が空と緑に映える「白い道」、夕日の名所「ノシャップ岬」など、見どころがたくさん!
稚内はかつて樺太航路の起点として賑わった街。その歴史を知ることができるスポットへ立ち寄ってみると、また別の魅力も感じることができそうです。
旅人の憧れ!日本最北の岬「宗谷岬」
旅行好きなら一生に一度は訪れてみたい日本最北の岬で、まさに「日本のてっぺん」にある宗谷岬。
北緯45度31分22秒に位置していて、晴れた日にはわずか43km先にサハリン(旧樺太)の島影を望むこともできます。
モニュメント「日本最北端の地の碑」は北極星がモチーフとなっており、記念撮影スポットとして人気の場所です。
また、樺太が島である事を確認し、間宮海峡を発見した事で知られる江戸時代の探険家・間宮林蔵の立像もあり、その偉業を讃えています。
夕日も美しく、夜のライトアップは幻想的な雰囲気を醸し出しています。
最北端グッズを手に入れよう
日本最北の地を訪れた記念として人気の「最北端到達証明書」は宗谷岬周辺のお土産店で購入できます。また、最北の地で給油した証明書「最北端給油証明書」をガソリンスタンド(安田石油)でもらうこともでき、ライダーやドライバーに人気です。
雄大な景色が美しい「宗谷丘陵」
モコモコとした特徴的な絶景が広がる宗谷丘陵。氷河期に形成されたといわれる「周氷河地形」と呼ばれるもので、その美しい景観は北海道遺産にも指定されています。なだらかな丘陵には、日本最大の風力発電施設「宗谷ウィンドファーム」があり、57基の風車が立ち並ぶ景色は写真映えすること間違いありません。
また、散策コース「宗谷丘陵フットパスコース」が整備されていて、放牧されている牛や高山植物など、北海道らしい開放感たっぷりの景色を楽しみながらウォーキングを満喫できます。
■宗谷丘陵フットパスコース
通行可能期間:5月~10月頃
ショートコース:宗谷ウィンドファーム付近~宗谷歴史公園(約5km/約2時間)
ロングコース:宗谷岬~宗谷歴史公園(約11km/約4時間)
最北のインスタ映えスポット「白い道」
近年インスタ映えスポットとして人気上昇中で、「宗谷丘陵フットパスコース」の中にある約3kmの散策路です。その白色の正体は稚内の名産であるホタテの貝殻で、廃棄物として処理されていたものを有効活用しようと粉砕して道に撒いたのがはじまりです。貝殻を敷き詰めることによって足への負担が軽減されて歩きやすくなっています。青い空と宗谷丘陵の緑、そして輝く白色のコントラストが訪れた人々を魅了しています。
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まだまだある!稚内市の観光スポット案内
歴史と自然が豊かな稚内市には、ほかにも訪れたいスポットがたくさん! その一部をご紹介いたします。
- ノシャップ岬
- 宗谷湾に突き出す岬で、利尻山と礼文の島影、サハリンを一望できます。「ノシャップ」とはアイヌ語で「岬が顎のように突き出たところ」「波の砕ける場所」の二つの意味があると伝えられています。夕日の美しい景勝地としても知られています。
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- 稚内港北防波堤ドーム
- 世界でも珍しい半アーチ型の防波堤で、古代ギリシャ建築のような70本の重厚な支柱と回廊が美しい映えスポットです。樺太へと渡る人々で賑った頃のシンボルでもあり、北海道遺産に指定されています。
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- ノシャップ寒流水族館
- 日本最北の水族館で、まぼろしの魚"イトウ"など、北方系の海の魚を展示しています。夏はアザラシ&ペンギンショーが行われるほか、アザラシへのエサやり体験ができます。冬には館内を散歩するフンボルトペンギンたちのかわいらしい姿を見ることもできます。
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- 稚内公園
- 稚内市の街並みを一望できる公園で、「氷雪の門」など数多くのモニュメントが点在しています。「稚内市北方記念館・開基百年記念塔」では稚内の歴史について学べるほか、展望室からは360度のパノラマで利尻島、礼文島、稚内市、宗谷岬を見渡せます。2018年に「日本夜景遺産」に認定され、夜景鑑賞にもおすすめです。
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- 旧瀬戸邸
- 稚内が底曳(そこびき)漁業の前線基地として活気に満ち溢れていた昭和27年に建てられたもので、沖合底曳漁業の親方「瀬戸常蔵氏」の邸宅です。稚内の漁業の歴史と戦後まもない昭和の雰囲気を知ることができます。国の登録有形文化財に指定されています。
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- 稚内市樺太記念館
- 樺太の北緯50度以南、いわゆる「南樺太」は、日露戦争終結後の明治38年(1905)から太平洋戦争が終わった昭和20年(1945)までの40年間、日本の領土となっていました。当時の資料を展示した貴重な資料館です。
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- 北門神社
- 稚内港を見下ろす小高い場所にあり、神職が常駐する神社としては日本最北。御朱印をもらう観光客などでにぎわいます。境内から稚内公園へと続く道は遊歩道(短歌の道)として整備されています。
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旅の情報収集やお土産探しに便利!「キタカラ」
JR稚内駅とバスターミナル直結にしていて、道の駅の機能も担う複合施設です。観光案内所や軽食店があるほか、稚内ブランド商品や北海道各地の厳選した特産品などを取り扱う「ワッカナイセレクト」もあり、お土産探しにもぴったり。
利尻山を抱く、風光明媚な「利尻島」
北海道で人気の観光地、利尻島のシンボルとなっている「利尻山」はその美しい形から"利尻富士"と呼ばれています。オタトマリ沼や姫沼、仙法志御崎公園など、利尻島の自然景観を楽しめるスポットがたくさんあります。
おもな見どころは海岸沿いにあるので、レンタカーや定期観光バス(5~9月運行)の利用が便利です。
稚内から利尻島まではフェリーで約1時間40分。礼文島から利尻島(鴛泊港)までフェリーで約45分。6月から9月のベストシーズンは、早めの予約がおすすめです。
利尻島の人気絶景スポット「オタトマリ沼」
アカエゾマツの原生林に囲まれた、利尻島最大の湖沼です。利尻山(利尻富士)を望むビュースポットで、天気次第で湖面に映る逆さ富士を望むことができます。一周約30分ほどの遊歩道で水辺の散策を楽しむことができ、6~7月にはカキツバタが美しく咲き誇ります。
人気観光地のため、周辺施設も充実。利尻産の生ウニ丼やホタテのバター焼き、ご当地ソフトクリームなどの利尻グルメを堪能できます。
あの銘菓の景色がここに!「白い恋人の丘」
北海道銘菓「白い恋人」のパッケージのモデルとなった景色は、オタトマリ沼のすぐ近くにあります。ここでプロポーズをして撮った写真を利尻富士町観光協会へ持参すると、石屋製菓公認の「プロポーズ証明書」をもらえます。特別な記念にいかがでしょうか?
まだまだある!利尻島観光スポット案内
利尻島でおすすめのスポットを一挙にご紹介いたします。
- 姫沼
- 原生林に囲まれた周囲約800mの神秘的な人工沼で、湖面に映る「逆さ利尻富士」が美しいことで知られています。一周20分ほどの散策路ではのんびりと野鳥のさえずりを楽しみながら歩くことができます。売店では利尻山の湧き水を使ったコーヒーを販売していて、休憩にもおすすめです。
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- 富士野園地
- 6月下旬から7月上旬にかけてエゾカンゾウが一面に咲き誇ります。展望台から見える「ポンモシリ島」は夏はウミネコのコロニーになっており、双眼鏡を持参すれば野鳥の観察も楽しめます。近くには夕陽スポットとして人気の「夕日ヶ丘展望台」もあります。
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- 神居海岸パーク
- 地元漁師と同じ方法で「ウニ採り」ができる体験型観光施設です。ウニはすぐに割って新鮮なうちに食べることができ、利尻昆布を食べて育った甘くて濃厚な極上のウニを味わうことができます。
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- 利尻漁業協同組合直売店
- 利尻島名産の天然利尻昆布はもちろん、利尻昆布ラーメンなどのオリジナル商品を多数販売。期間限定で、利尻昆布を食べて育った生ウニ(塩水パック)も購入することができます。地方発送もできるので、お土産探しにもぴったり!
- 仙法志御崎公園(せんほうしみさきこうえん)
- 利尻島の最南端、仙法志崎(せんぼうしさき)近くにある自然の磯を利用した自然公園で、透明度の高い海と雄大な利尻山を望めるビュースポットです。海水を引き込んだ海上プールにいるアザラシへのエサやり体験が人気です。
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利尻昆布を食べて育つウニがいるって本当!?
ここ利尻島では美味しい出汁がとれることで有名な「利尻昆布」を食べて育つウニが有名です。ウニは食べているエサがそのまま味わいになると言われているので、利尻島のウニの甘さはまさに別格!最も旬の時期は6~8月。口に広がるうま味をたっぷり堪能できる贅沢な生ウニ丼をぜひご賞味ください。
高原植物が咲く花の浮島「礼文島」
日本最北の離島「礼文島」は夏でも冷涼な気候のため、本州では2,000m級の山でしか見られない高山植物を、登山することなく観察することができる貴重な場所です。花咲く丘を歩きながら緑の向こうの海岸線を眺めてみたり、ここでしか体験できないトレッキングが大人気! レベルに合わせたルートがあり、初心者から上級者まで楽しむことができます。
稚内から礼文島までフェリーで約1時間55分~2時間50分。利尻島(鴛泊港)から礼文島までフェリーで約45分。高山植物の開花時期はぜひ早めのご予約を!
礼文島「桃岩展望台」トレッキング
礼文島の7つのトレッキングコースの中で、初心者向けのコースとして人気なのは「桃岩展望台コース」です。桃岩登山口から所要時間約3時間のコースで、通称「フラワーロード」と呼ばれています。島内の約8割の高山植物を見ることができ、丘陵の尾根に沿った歩道から見る大パノラマと花々の景観は圧巻です。
レブンアツモリソウ
コロンとした丸い花が愛らしい、世界でも礼文島だけに生息する貴重な植物です。現在は保護区「レブンアツモリソウ群生地」以外ではほとんど見ることができません。開園時期は、例年5月下旬から6月上旬頃。大切に守られながら可憐に咲く姿は一見の価値ありです。
まだまだある!礼文島観光スポット案内
自然豊かな礼文島にはほかにも訪れたいスポットがたくさん!その一部をご紹介いたします。
- 澄海岬(すかいみさき)
- コバルトブルーの海と断崖絶壁が美しい、礼文島で人気が高い観光スポットです。海の底が透けて見えるほど透明度の高い海は太陽の光で微妙に色が変わり、夏には「レブンブルー」と呼ばれる翡翠色の海を見ることができます。
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- スコトン岬
- 礼文島の最北端にあり、海岸の断崖がそのまま岬になった景勝地です。岬の正面には無人島「トド島」が浮かび、晴れた日には遠くにサハリンを望むことができます。
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- 北のカナリアパーク
- 映画「北のカナリアたち」のロケのために建てられた木造校舎がそのまま残されていて、ロケ時の写真や衣装を見ることができます。公園内にはカフェもあり、雄大な利尻富士を眺めながらゆったりした島時間を過ごすことができます。
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- 礼文町 高山植物園
- 花のビジターセンターとして、季節ごとに咲く約50種類の高山植物を楽しむことができます。8月中旬までは開花時期調整されたレブンアツモリソウ(無菌培養)が楽しめます。手軽に高山植物を見たい方におすすめです。5月~9月に開園しています。
- 礼文町ホームページ「高山植物園」
ホッケのちゃんちゃん焼き
北海道でちゃんちゃん焼きと言えば秋鮭ですが、礼文島のちゃんちゃん焼きと言えば「ホッケ」。味噌と刻んだネギがホクホクとしたホッケとあわさった絶品グルメです。
観光するならいつがおすすめ?
稚内市の平均気温は7度前後で、最高気温は22~28度、最低気温はマイナス10~14度。観光のベストシーズンは夏が中心ですが、近年は利尻山の豊かな自然を活かした冬のアクティビティを体験しに訪れる方もいらっしゃいます。
■各エリアの観光ベストシーズン
・稚内:5月~10月
・利尻島:6月~10月初旬
・礼文島:6月~9月中旬
稚内近郊エリアおすすめスポット
稚内から、少し足を延ばして訪れたいスポットをご紹介いたします。
- 猿払村道エサヌカ線
- 一直線に牧草の中を突き抜ける道路で、その壮大な景色がライダーや観光客に人気となっています。
- 北海道公式観光サイト「エサヌカ線」
- 豊富温泉(とよとみおんせん)
- 日本国内最北の温泉郷で、油分を含んだお湯は美肌の湯として有名。全国から湯治客が訪れます。
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